モロヘイヤ効果研究所

「ベジハウス 国菜食」店長 ベジタリアン管理栄養士 長澤正浩さんインタビュー

年の瀬に起こった、奇跡の「モロ活」とは?

ベジハウス 国菜食 長澤店長とさくらさんベジハウス 国菜食 長澤店長とさくらさん

今回のモロラボ・スペシャルは、2021年の年末にツイッターで起こった奇跡の「モロ活」ストーリー。

お話をうかがったのは、楽天市場で「ベジハウス 国菜食」を運営する長澤正浩さんと、デザインやプロモーションで長澤さんをサポートする「さくらのいろは」さん(本名:熊谷桜さん)。名古屋市千種区にある覚王山日泰寺で開催されているマルシェ会場まで取材に行ってまいりました。

覚王山日泰寺マルシェ ベジハウス 国菜食

日泰寺参道のマルシェに出店中の「ベジハウス 国菜食」

覚王山日泰寺マルシェ ベジハウス 国菜食

人気のモロヘイヤヌードル、売れてます!

#拡散希望 助けてください!

年の瀬も押し迫る、2021年12月13日。
ツイッターに1つのつぶやきが投稿されました。

「#拡散希望 助けてください!
賞味期限間近のオーガニック農法のモロヘイヤヌードルが300箱も残っており、困っておられます。」

ツイートした人は、さくらのいろはさん。困っている人は、ベジハウス 国菜食の長澤店長。大量の在庫を抱えてしまい途方に暮れていました。

その在庫とは、美味しくて栄養価の高いオーガニックのモロヘイヤヌードル。この年、発注ミスによって、とうてい捌き切れないほどの個数を輸入してしまい、300箱が長澤さんの手元に残っていたのでした。

実は、このモロヘイヤヌードルは、モロラボでも取材させていただいた、ハーモニーライフ・インターナショナルのモロヘイヤヌードルです。

店長の長澤さんは、品質の高いオーガニック製品を探す中で、タイを訪れ、ハーモニーライフ・インターナショナルの大賀さんに出会い、独自に輸入を始めたのだそうです。

長澤さんが、さくらさんに相談したのが、11月末。
賞味期限の12月29日まで1ヶ月しかありません。

「困った。どうしたらいいだろう」

さくらさんは、もともと長澤さんが定期的に出店しているマルシェのお客さん。昨年春頃、お店を訪れたさくらさんに、長澤さんがデザインの相談を持ちかけました。その時さくらさんは、まだデザインの仕事をやったことがなかったそうです。

しかし、ベジハウスの商品を気に入っているだけでなく、長澤さんの「食を通してみんなを元気にしたい。菜食で世界の飢餓を救いたい」という理念に共感しているさくらさんは快諾。それ以降、商品パッケージやWEBデザインなどを手伝いながら、お店のブレーンとして協力を続けています。

さくらさんのデザイン

さくらさんがデザインしたタペストリーやパッケージ。独学でデザインを学びながら制作したそうです。「ゆず茶」のラベルは、人生初デザイン。スタートから1年経たずしてこのクオリティーは、さすが!

とりあえず、ツイッターでお願いしてみよう

相談の結果、どうせ値段を下げて売るのなら、広くお店のことを知ってもらう意味でも、とりあえずツイッターでお願いを拡散してみよう、ということになりました。

この時点で、長澤さんはツイッターをほとんど使ったことがなく、まだベジハウスのアカウントも存在しませんでした。

さくらさんはアカウントを持っていましたが、フォロワーが2人という状態。

この時、長澤さんは「きっとダメだろう。食品ロスになってしまうより、どこか施設などに寄付しよう」と考えていたそうです。

ところが、このあと予想外のことが起きたのです!

モロ活部、部長 lakka(ラッカ)さんの登場

12月13日 午後7時40分、さくらさんは、冒頭で紹介したツイートを投稿します。

しかし、フォロワーは2人。拡散するわけがありません。

さくらさんは「誰かに頼まなければならない」と考え、ツイッターの中で、力になってもらえそうな人を探します。白羽の矢が立ったのは、動物性食品を摂らずに生活しているlakkaさん。

12月13日 午後10時50分、さくらさんは、lakkaさんの投稿のリプ欄に、拡散のお願いを書き込みます。

「こんな突然のお願いで恐縮なのですが、もし、拡散や助けていただけたら有り難いです。詳細ツイートは私のトップに固定しています。どうかよろしくお願いします」

lakkaさんは、当初、このモロヘイヤヌードルの品質に対して、懐疑的だったようです。「きっと無農薬じゃないし(モロヘイヤは農薬多め野菜)グルテンも気になるけど、人助けになるなら。年越しはモロヘイヤ麺」と書き添えて、さくらさんのリプを引用ツイートします。これが2日後の 12月15日 午後0時33分。

12月15日 午後2時24分、さくらさんは、すかさずお礼のリプを送ります。ここで、不肖モロラボの登場です。

「拡散してくださり、本当にありがとうございます。タイに渡って自然農法を守っているハーモニーライフの大賀さんから直輸入されているので、質の面では安心安全です、ご安心ください」

さくらさんは、モロラボの記事をシェアして、品質の確かなオーガニック製品であることをlakkaさんに伝えます。

「#モロ活」が、爆誕!

モロラボの記事を読んだlakkaさんは、モロヘイヤヌードルのクオリティーに納得、発信を始めます。このあと拡散されていくことになるハッシュタグ「#モロ活」をつけて。(12月15日 午後3時28分)

そして「モロ活部」が発足し、lakkaさんが部長に就任。(12月16日 午前0時9分)

翌、12月16日 午後1時24分、モロラボ編集部に、東京東麻布のオーガニックストア「麻布島崎屋」のさやかさんから、こんなメッセージが入ります。

「お願いがありまして、メールいたしました。モロヘイヤヌードル大量余りの情報を入手いたしまして、ツイートしました。私の力だけでは、どうにもなりませんので、拡散お手伝いお願いできないでしょうか。。。」

さやかさんの投稿がこちら。もちろんリツイートさせていただきました。

奇跡が起きた!

一人、また一人と注文が入り始め、みるみるうちにモロヘイヤヌードルの在庫は減っていき、12月18日、みごとに300箱が完売しました。その間、わずか3日。

商品は通常、楽天の倉庫から発送されますが、賞味期限が迫った商品のため、入庫している時間がありません。

長澤さんは、買ってくれたお客様に少しでも早く商品を届けたいと徹夜で発送を続けました。

顔の見えないネットショップにとって、SNSやメールによるお客様とのコミュニケーションは、とても重要です。

注文が次々に入るようになると同時に、ツイッターでは「#モロ活」の投稿も増えていきました。

「届きました!」
「モロ活はじめます!」
「美味しいです♡」
「ツルツルとした食感が良いです」
「鍋〆に美味しい!」
「うまい!!!!!」

お客様からいただいた涙が出るほど嬉しいメッセージに、少しでも早く答えたい。けれど発送も急がなければならない・・・。

もう一人の助っ人

12月16日にはベジハウスのツイッターアカウントが開設され、「#モロ活」の投稿には、ひとつひとつ丁寧に返信されていました。

見事な対応ぶりでしたが、実は、ここには、もう一人の助っ人が存在していました。さくらさんの知人、Uさんです。

Uさん

さくらさん作のUさんの似顔絵

Uさんは、SNSの対応など、バックエンドを強力にサポートしてくれました。二人にとってこれ以上はない頼もしい助っ人だったことでしょう。ここでもさくらさんの素早い対応が、ピンチを救ったと言えます。

そして、もうひとつの奇跡が

ツイッターの発信もうまく軌道にのり、詳しい商品情報や長澤さんの思いを知った人たちが、次々と購入してくれました。

ツイッター上には「#モロ活」がついた投稿があふれました。

コメントと同時にアップされたのが、モロヘイヤヌードルを使った料理写真。それらは、びっくりするほど独創性にあふれ、どれも美味しそう。見ているだけで楽しいものばかり。これには、販売している長澤さんも驚いたそうです。

#モロ活
#モロ活
#モロ活
#モロ活
#モロ活
#モロ活
#モロ活
#モロ活
#モロ活
#モロ活

12月31日、YouTubeチャンネル「VEGGIE HOUSE 国菜食」に1本の動画がアップされました。

タイトルは「モロヘイヤヌードル300箱の仕入れミスから始まったTwitterで起きた奇跡」。心あたたまる素敵な動画に仕上がっています。ぜひご覧ください。

「菜食で世界を救いたい」長澤さんの原点

管理栄養士の資格を持つ長澤さんが、栄養と体のこと、そして菜食に興味をもったのは高校時代。生物の課題でたまたま手に取った『菜食の効用』という一冊の本からだそうです。

長澤さんの原点『菜食の効用』

医学博士 牛尾盛保 著『菜食の効用』(1966年)牛尾盛保氏は、マクロビオティックの創始者・桜沢如一氏の愛弟子の一人。

この本を読んで、食べ物と体や心の関係を知ると同時に、予防医学への関心が湧いてきました。長澤さんの原点とも言える一冊です。

また大学時代、授業で「一人が肉食をやめれば21人が食べていける」という試算を知ったことも、強く印象に残っていました。

会社員時代には、管理栄養士として勤務していました。仕事で、海外の食文化に触れる機会も多く、50代になってからベジタリアンになったのだそうです。

定年後「国菜食」を立ち上げ、会社員時代に出会った世界の国々の素晴らしい食材や、植物性の食材を中心に買い付けて販売しています。

今回の一連の出来事で、長澤さんは、さくらさんとUさんという協力者、そして商品を買ってくれたお客様を通じて、人の優しさをひしひしと感じるとともに、人とつながることの重要性を痛感したと言います。

「ネット販売だけでは知り合えない人たちにモロヘイヤヌードルを試していただけ、感想やどのように食べたか、美味しく食べていただけたか、など教えてもらえる。写真まで送ってくれる人がいる。本当に感謝してもしきれない」

今後も、この素晴らしいつながりを大切にし、菜食の素晴らしさを広げていきたいと話してくれました。

ベジハウス 国菜食

本日は、ありがとうございました。これからも「モロ活」の普及活動、頑張ってください。

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