
モロヘイヤ畑がある高校!兵庫県上郡高校の取り組み
上郡高校農業科が作るスーパー卵「モロたま」

モロヘイヤたまご完売のため、上郡高校農業科のお二人に「素晴らしい光沢の鶏卵」を持っていただきました。
モロヘイヤ畑がある高校、上郡高校へ
モロヘイヤの町、兵庫県上郡(かみごおり)町に数あるモロヘイヤを使った食品の中でも、特に気になるのがこの「モロヘイヤたまご(通称・モロたま)」です。

とっても可愛いパッケージ。「健康タマゴでつくる、まいにちの生活」というコピーも素晴らしい!ラベルのデザインもみんな高校生が自分たちで考えて作りました。


モロたまは、地元、上郡高等学校農業科が開発した、β-カロテンが通常の卵の数倍もあるスーパー卵なのですが、生産個数が極端に少なく、なかなか手に入らない逸品。詳しく教えていただこうと、上郡高校にお邪魔しました。

兵庫県立上郡高等学校。校門の両サイドには「農産物販売中」ののぼりが。
モロたまは王様の野菜モロヘイヤでできた「卵の王様」?
実は、上郡高校で栽培されるモロヘイヤは、ふりかけの原材料として商工会が買い上げ、地元の小学校給食に提供されています。

上郡駅に隣接する上郡町観光案内所で購入した、上郡町特産「モロヘイヤふりかけ」。(高校では販売していません)
養鶏担当の松田先生によると、モロヘイヤたまごの開発がはじまったのは約5年前。学校で栽培しているモロヘイヤの葉の部分を乾燥させて、鶏の飼料に混ぜて与えてみたところ、産まれた卵のβ-カロテンが通常の卵の数倍も多くなっていたのだそうです。
王様の野菜モロヘイヤでできた「卵の王様」とでも言いたくなりますね。
ただ、モロヘイヤ入り飼料を与えると産卵数が減ってしまうという問題もあり、飼料の配合をいろいろ変えてみるなど、まだまだ開発途中。モロヘイヤ飼料を与えている鶏は全体700羽のうちのほんの数羽なので、モロたまは市場に出せるほどには生産できていないのだそうです。
そんなモロたまを一般の人が買えるのは、上郡高校のイベントなどで販売するときのみですが、この日はたまたまイベントがあり、購入することができました。ラッキー ♡
実は、このモロたまを使って作られた「モロたまプリン」という人気スイーツがあるのですが、「モロたまプリン」については次の記事でお伝えしますね。
小学生のモロヘイヤ収穫体験イベント
この日のイベントは、上郡高等学校園芸科の生徒たちが地元の小学生に教える、モロヘイヤ収穫体験でした。
校舎の向かいにある高等学校の農園には、背丈が2メートル近くまで伸びたモロヘイヤが茂っています。これは、今年の5月に小学生がタネを蒔き、できた苗を6月に畑に定植して育ったモロヘイヤです。

校舎の向かいに広がるモロヘイヤ畑
上郡小学校の3年生26名がハサミを握りしめ、暑い中、モロヘイヤの収穫を元気に頑張りました。園芸科野菜部門の生徒11人は小学生の作業を手伝ったり、丁寧にやり方を教えたりしていました。






事前に先生からお話のあった収穫のポイントは、刈り取る部分と長さ。それから、毒のある種や種の入った鞘を取り除くこと。種のできる花も取り除きます。
みんな上手にできていたようで、ひとりひとり、抱えきれないほどのモロヘイヤを収穫し楽しそうな様子でした。








「おうちでもよくモロヘイヤ食べる?」と小学生の何人かにきいてみたら、「食べるよ」「スープに入ってでてくる」という声が聞けました。

収穫体験後、岩田教頭、村中教頭、園芸科の畑佐先生にお話を伺いました。
こういった体験学習をされている理由を伺ったところ、
「給食で出るふりかけの原材料、モロヘイヤがどんな野菜で、どんなふうに栽培されているのか子供たちに知ってほしい。また、こういった体験をすることで農業に興味を持ち、将来農業に携わる人が出てきてほしいという願いもある」
とのことでした。
ちなみに園芸科の畑佐先生は、モロヘイヤ入りのスムージーを作って飲まれているそうで、そのせいかどうかわからないけれど、鼻炎の症状が改善されたとおっしゃっていました。
モロヘイヤの町、上郡町に様々な形で貢献している上郡高等学校の皆さん、これからも頑張ってください!