モロヘイヤ効果研究所
モロヘイヤの基礎知識

モロヘイヤの育て方

インド西部から北アフリカが原産とされるモロヘイヤですが、実は、日本でも簡単に栽培することができます。
モロヘイヤは、病害虫にも強く、家庭菜園初心者にも育てやすい野菜。畑はもちろん、プランター栽培もできますので、庭先やベランダなどで手軽に育てたい方にもおすすめです。
葉野菜が不足しがちな夏に毎日収穫できるので、暑い季節の栄養補給にうってつけ。長い期間収穫できるのも嬉しい特長です。
ぜひ、モロヘイヤの栽培に挑戦してみてください。

栽培時期

モロヘイヤは、熱帯地方が原産なので、寒さに弱い植物。発芽・生育には25〜30℃の気温が適しています。
プランター栽培やポットで育苗してから畑に移す(定植する)場合は5月〜6月にかけて。
畑に直接まく場合は5月下旬以降に種をまき、順調に育てば梅雨明けの7月ころには収穫できます。

モロヘイヤ栽培カレンダー

※ 年によって気候・気温は変化します。また、地域による差もあるので、この表はあくまでも目安です。モロヘイヤの生長をよく観察しながら判断してください。

一般的に野菜の栽培に適した土壌とは、排水がよく、しかも保水力もあり、土中に適度な酸素を含むふんわりとしたやわらかい土です。
モロヘイヤは比較的痩せた土地でも育つ野菜ですが、なるべく良い条件で育てるためには、よく耕し良い土を用意しましょう。

また、日本は火山国で、火山灰が堆積しているため、酸性土壌が多いのですが、モロヘイヤが好むのは、弱アルカリ性土壌です。アルカリ性の石灰などを混ぜて酸性度を中和するとより条件のいい土壌になります。

モロヘイヤの生育に良い土壌

肥料

モロヘイヤは、十分な養分をもつ土なら肥料を入れなくても育つ野菜です。しかし、収穫期間が長いため、初めの頃は良くても、だんだん土の養分が減ってきます。
畑で育てる場合には、よく生育させるために、植付けの前に堆肥を入れたり、酸性が強い土壌なら苦土石灰などをまいて中和します。また、生育状態を見ながら追肥をします。
プランター栽培の場合も、追肥をすることで良く育ちます。

肥料の種類や使い方は様々ですが、生きた健康な土壌を作るためには、化学肥料に頼らず、油粕や鶏糞などの有機肥料を使うことをお勧めします。

栽培方法

以下の3つの栽培方法と、「灌水(水やり)のコツ」「病害虫」「モロヘイヤの毒」について解説します。

プランターでの栽培方法
ポットなどで苗を作ってから畑に移す栽培方法
畑に直に種子をまく方法

灌水(水やり)のコツ
病害虫
モロヘイヤの毒

○ プランターでの栽培方法

<苗作り>

1. ポリポットに培養土を入れ、1ポットに5、6粒の種をまいて軽く土を被せ、たっぷりと水やりをします。その後は、土が乾いたタイミングで水やりをします。

※ ポイント:種をまく前日に種を一晩水に浸しておくと発芽しやすくなります。

2. 芽が出てきたら、細いものや変形のものを間引いて大きく育ちそうなものを残していき、本葉4〜5枚になったら生育具合の一番良いもの1本残します。

<植え付け>

1. 本葉が5〜6枚、草丈が 7〜10㎝になったら、プランターに鉢底石を敷き、培養土を8分目まで入れます。

2. 株元の間を 50〜60㎝として、ポットの苗を土ごと植えられるくらいの穴を開け、苗を植え付けます。(1プランターに苗2本になります)

3. 植え付け後はたっぷり水やりをします。生育状態を見ながら、2~3週間に1回程度、追肥をすることで生育を良くします。

※ コンクリートの床などに直にプランターを置くと、温度が上がりすぎたり、土が蒸れてしまったりするので、レンガなどを利用して、プランターと床の間に少し隙間を作るとよいでしょう。

<摘芯>

草丈が1mほどに生長したら、主軸(一番太い伸びている茎)の上部を葉が数枚ついた状態で 20cmほど切り取ります。これを摘芯(てきしん)といいます。

摘芯の目的は草丈が伸びすぎないようにすることと収穫量を増やすことです。摘心をしなければ、モロヘイヤの草丈は2メートルくらいまで伸びることがあります。摘心することで、それ以上草丈が伸びず、脇芽から枝が伸びてたくさんの葉をつけます。摘芯した茎葉も食べられます。

<収穫>

1. 脇枝先を 20㎝ほどの長さで切って収穫します。

2. 花が咲くまでが収穫の目安。

※ こまめに収穫して、やわらかい葉の部分を食べるのがオススメです。

○ ポットなどで苗を作ってから畑に移す栽培方法

<苗作り>

1. ポリポットに培養土を入れ、1ポットに5、6粒の種をまいて軽く土を被せ、たっぷりと水やりをします。その後は、土が乾いたタイミングで水やりをします。

※ ポイント:種をまく前日に種を一晩水に浸しておくと発芽しやすくなります。

2. 芽が出てきたら、細いものや変形のものを間引いて大きく育ちそうなものを残していき、本葉4〜5枚になったら生育具合の一番良いもの1本残します。

<土作り>

1. 定植地は、あらかじめよく耕します。酸性が強い土壌なら、苦土石灰などをまいて中和しておきます。

※ 苗を畑に移すことを定植といいます。定植地は苗を移す土地のこと。

2. 定植の 7〜10日前になったら、堆肥を入れ、さらに耕します。

<畝作り・マルチング>

マルチングは必須ではありませんが、おすすめの栽培方法です。ビニールやポリエチレンで畝を覆うマルチングには、土の乾燥を防いだり、雑草の発生をおさえ、地温を上げて生育を促進させるといった効果があります。
あらかじめ穴のあいたマルチを使う場合は、穴と穴の間隔が 50〜60㎝のものを使います。

1. 畝幅 100〜120cm、高さ 10〜15cmの畝を作ります。畝間は 60㎝。

2. マルチをかける。株元の間が 50〜60㎝の2条植えにします。穴の空いていないマルチの場合は、その間隔でマルチに穴を開けていきます。

※ 栽培面積が小さい場合は、マルチは黒ビニールのゴミ袋で代用できます。

<定植>

5月下旬以降の気温が上がってくる時期。
日差しが強い日中は避け、曇天で風のない、できれば雨上がりの日に定植します。

1. 本葉が5〜6枚、草丈が 7〜10㎝になった苗を畑に定植します。
ポットの土ごと、根を切らないように丁寧に畑に移します。

2. 定植後はたっぷりと水やりをします。生育状態を見ながら、2~3週間に1回程度、追肥をすることで生育を良くします。

<摘芯>

草丈が1mほどに生長したら、主軸(一番太い伸びている茎)の上部を葉が数枚ついた状態で20cmほど切り取ります。これを摘芯(てきしん)といいます。

摘芯の目的は草丈が伸びすぎないようにすることと収穫量を増やすことです。摘心をしなければ、モロヘイヤの草丈は2メートルくらいまで伸びることがあります。摘心することで、それ以上草丈が伸びず、脇芽から枝が伸びてたくさんの葉をつけます。摘芯した茎葉も食べられます。

<収穫>

1. 脇枝先を 20㎝ほどの長さで切って収穫します。

2. 花が咲くまでが収穫の目安。

※ こまめに収穫して、やわらかい葉の部分を食べるのがオススメです。

○ 畑に直に種子をまく方法(直まき)

<土作り>

1. 畑は、あらかじめよく耕します。酸性が強い土壌なら、苦土石灰などをまいて中和しておきます。

2. 種をまく 7〜10日前になったら、堆肥を入れ、さらに耕します。

<種まき>

5月下旬以降、気温が25℃以上になったら。

※ 直まきの場合、一度まいてしまえばあとは自然任せでコントロールができません。時期が早すぎて、気温が低いとなかなか発芽せず、丈夫に育たないこともあります。7月までに種がまければ十分に収穫できますので、気温に不安がある場合は、焦らず様子をみること。

マルチングは必須ではありませんが、おすすめの栽培方法です。ビニールやポリエチレンで畝を覆うマルチングには、土の乾燥を防いだり、雑草の発生をおさえ、地温を上げて生育を促進させるといった効果があります。
あらかじめ穴のあいたマルチを使う場合は、穴と穴の間隔が 50〜60㎝のものを使います。

1. 畝幅 100〜120cm、高さ 10〜15cmの畝を作ります。畝間は 60㎝。

2. マルチをかけます。株元の間が 50〜60㎝の2条植えにします。穴の空いていないマルチの場合は、その間隔でマルチに穴を開けていきます。

※ 栽培面積が小さい場合は、マルチは黒ビニールのゴミ袋で代用できます。

3. 1つの穴に10粒くらいずつ、種をまきます。

※ ポイント:種をまく前日に種を一晩水に浸しておくと発芽しやすくなります。

4. 発芽の妨げにならないよう、細かい土を種子が見えなくなる程度に軽くかけます。

5. たっぷり水やりをします。種子が小さいので流れたり、露出しないように、水は静かにかけます。

<間引き>

10粒ずつ種をまいているので、発芽したら密集状態になります。風通しを良くし、しっかり生育させるために、間引きをします。

1. 本葉2〜3枚の頃、4〜5枚の頃と、大きくしっかりした芽を残すように間引いていきます。

2. 最後は、1つの穴に、生育状態の一番良いもの1本だけを残します。

3. 生育状態を見ながら、2~3週間に1回程度、追肥をすることで生育を良くします。

<摘芯>

草丈が1mほどに生長したら、主軸(一番太い伸びている茎)の上部を葉が数枚ついた状態で 20cmほど切り取ります。これを摘芯(てきしん)といいます。

摘芯の目的は草丈が伸びすぎないようにすることと収穫量を増やすことです。摘心をしなければ、モロヘイヤの草丈は2メートルくらいまで伸びることがあります。摘心することで、それ以上草丈が伸びず、脇芽から枝が伸びてたくさんの葉をつけます。摘芯した茎葉も食べられます。

<収穫>

1. 脇枝先を 20㎝ほどの長さで切って収穫します。

2. 花が咲くまでが収穫の目安。

※ こまめに収穫して、やわらかい葉の部分を食べるのがオススメです。

● 灌水(水やり)のコツ

灌水時間は朝か夕方が基本。
モロヘイヤは多湿を好みますが、あまりにも過湿になると、病気の原因にもなり、うまく育ちません。灌水後1時間経って表面が湿った感じになっていればベスト。

● 病害虫

丈夫なモロヘイヤでも、時には病気になったり、虫に食べられたりという被害にあうことがあります。病害虫の例を以下にあげます。

・コガネムシ
・ヨトウムシ
・ハマキムシ
・ハダニ
これらは、早朝に見てまわり、葉を揺さぶって落としたりして除虫します。

・カビ
密集して風通しが悪い場合などに生えることがあります。これは、苗を取り除く方法しかありません。

● 種とさやに注意

モロヘイヤの種とさやには強心配糖体が含まれています。食べないように気をつけてください。
花が咲き始めたらさやができてくるので要注意ですが、花のつぼみを見つけたら取り除いてしまうことも、さやを作らないための1つの方法です。

※ 収穫時の葉や茎には強心配糖体は含まれませんのでご安心ください。モロヘイヤに含まれる強心配糖体については以下のページで詳しく説明していますので、ぜひご一読ください。

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