モロヘイヤ効果研究所

3年連続受賞の快挙!淡路島の100年企業が便秘に挑む!

ムネ製薬株式会社 代表取締役社長 西岡一輝 さん

ムネ製薬株式会社 代表取締役社長 西岡一輝日ムネ製薬株式会社 代表取締役社長 西岡一輝

瀬戸内海を望む兵庫県淡路島。ここに本社を置くムネ製薬株式会社の「コトブキ浣腸ひとおし40」という商品が、今年3月、ドイツで開催されたユニバーサル・デザイン・コンペティション2021で受賞しました。

この受賞に先駆けて、2019年に「グッドデザイン賞」(日本デザイン振興会主催)、2020年には「IAUD国際デザイン賞」(国際ユニヴァーサルデザイン協議会)で医療福祉部門の銅賞を受賞しており、3年連続受賞の快挙です。

代表取締役社長の西岡一輝さんに、「コトブキ浣腸ひとおし40」について、また、浣腸についてお聞きしました。

浣腸に革命!? イチジク型ではない浣腸を開発

ユニバーサルデザインとは、「誰にとっても使いやすく配慮されたデザイン」を追求する万国共通の指針ですね。今回、受賞された「コトブキ浣腸ひとおし40」とはどんな商品なのですか?

西岡:浣腸といえばイチジク型が一般的ですが、ジャバラ型の容器の浣腸で賞をいただきました。

ムネ製薬株式会社 西岡社長

「ユニバーサル・デザイン・コンペティション2021」受賞の盾を持つムネ製薬 西岡社長。

従来のイチジク型の浣腸に関しては、「液が全部出せず、容器に残ってしまう」「容器がツルツルしてつかみにくい」などの意見がありました。

「コトブキ浣腸ひとおし40」は、容器をジャバラ型にしたことで、握力が弱くても簡単に潰すことができますし、薬を容器に残すことなく注入できる浣腸です。「ひとおし」とは「最後の一押しまで無駄にしない」という意味の「ひとおし」なのです。

なるほど、この形は新しいし、使いやすそうですね。ユニバーサル・デザイン・コンペティションでは、ダブル受賞とのことですが、どのような賞なのですか?

西岡:ユニバーサルデザインの専門家が選んだ「専門家賞」と、消費者100人が選んだ「消費者賞」で受賞しました。

優れた工業デザインを生み出す国、ドイツで評価されたのは名誉なことですね。浣腸は外国にもあるのですか?

西岡:あります。形は違っても浣腸は世界各国に似たものがあります。

コロナ渦のため、今回のコンペティションは基本的に書類審査でしたが、私たちは、「ひとおし40」の良さを伝えるため、オンラインのプレゼンテーションで、薬が出る様子を実演し、高く評価されました。

この商品のアイデアはどこから生まれたのでしょうか。

西岡:形は楽器のアコーディオンからヒントを得ました。しかし、きっかけとなったのはお客様の声です。弊社では、お客様から寄せられる感想やご意見を重視し、改良に生かしています。それが実を結んだのだと思います。

おかげさまで売り上げも伸び、生産数は現在全国1位になりました。

ムネ製薬株式会社 西岡社長

昔は家庭の薬箱に必ず常備されていた

創業は明治43年とお聞きしました。創業 111年ということですが、浣腸はいつから作っているのですか?

西岡:創業者の宗幸之助がここ淡路島で薬種商を開いたのが始まりで、当初は腹痛や、赤切れ、風邪などの薬を作っていました。昭和に入って浣腸や痔軟膏を作り始め、現在に至ります。

昔は健康保険がない人も多く、医療費が高いため、庶民はなかなか医者にはかかりませんでした。値段も安くて手軽な浣腸は、便秘を治すのに重宝されており、どの家庭にもある常備薬のひとつだったのです。

1961年に国民健康保険が皆保険になってからは、誰でも気軽に病院に行くようになりました。また、飲む便秘薬もいろいろ出てきたことで、浣腸は以前のように常備薬ではなくなってしまいました。

最近では、浣腸に馴染みがない人が増え、使い方も知らない人がいるのは残念なことです。

便秘は、なぜ起こるのか?

便秘は、どのように起こるのでしょうか?

西岡:まず、子どもと高齢者に多いタイプの便秘「直腸性便秘」についてご説明します。

食べたものが消化吸収され、残ったカスが大腸から肛門に運ばれて出されるわけですが、肛門の手前に「直腸」があり、さらに手前に「S状結腸」という器官があります。カスはS状結腸まできて形のある便になります。

便は、大蠕動(だいぜんどう)という腸の強いぜんどう運動によってS状結腸から直腸まで降りてきます。直腸までくると、直腸の壁から脳に「ウンチが出ますよ」という信号が伝わり、便意が起きて便が出るのです。

排便の仕組み

何らかの理由で便を出さずに我慢したとします。すると、あと2回ほどは信号が出るのですが、それでも便を出さずにいると、やがて直腸は信号を出さなくなってしまい、便が直腸に溜まったままの状態になります。

ムネ製薬株式会社 西岡社長

金色のペンを使って説明する西岡社長。金色のペンが便で、左手が直腸。

そこに、次に食べたものの便が降りてくるわけですが、直腸にはすでに古い便が溜まっているため、新しく便が降りてきても、直腸は刺激を受けないので信号は出ず、便意も起こりにくい状態です。

このまま時間が経過すると、水分を吸い取られて固くなった便は、容易に出すことができなくなります。これが便秘です。

便秘

このような状態を放置すると、溜まりすぎた便で直腸が肥大し、太くなってしまいます。直腸の容量が増えるため、少しの便では直腸の壁を刺激することができず、脳への信号も出ないため、便意が起きなくなってしまいます。

こうなると、便が大量に溜まるまで便意は起きず、なかなか便が出ないという悪循環に陥ります。これが慢性便秘の状態です。

慢性便秘

成人の場合は、いかがでしょうか?

西岡:成人の場合は、食事量(食物繊維)不足で便量が少なく、大蠕動が起きにくくなる「排便回数減少型便秘」が多いようです。このタイプの場合は、食事調整が重要になります。

浣腸を、便秘解消の「ラストチョイス」から「ファーストチョイス」に!

浣腸は、便秘がひどくて何をやっても出ないときの、最後の手段として使うもの、というイメージがあります。

西岡:それは間違いです。

食物繊維を多くとったり、運動したり、規則正しい生活をするなどの、いわゆる「腸活」は、便秘にならないようにするために有効な対策です。

しかし「すでに便秘になってしまった」ときには、まず、古い便を速やかに出して直腸をいったん空っぽにし、便が降りてきたときに脳への信号を出せる状態にすることが大切なのです。

そのために、まず使っていただきたいのが即効性のある浣腸。浣腸はラストチョイスではなく、ファーストチョイスであるべきなのです。

浣腸は安心安全。誤解を解きたい。

浣腸は便秘にどのように作用する薬なのでしょうか。何度も使うとクセになると心配する方もいるようですが、いかがですか?

西岡:浣腸の成分はグリセリンと水です。これは、厚生労働省で決められたものです。グリセリンとは植物や動物に広く含まれるアルコールの一種で、天然由来の無色透明の液体。吸湿性があるので化粧品の保湿成分としても使われており、無害です。

浣腸で直腸内に入ったグリセリンは、直腸壁から水分を吸収して便を柔らかくします。また、吸水で腸を刺激し便意を起こしやすくする作用もあります。

浣腸は成分としても安全ですし、直腸に入れた薬は排便時に全部出てしまい、体の中に吸収されないので、飲み薬のように副作用の心配もありません。

ムネ製薬株式会社 西岡社長

また、浣腸には常用性がないことが、研究結果で証明されています。何度使ってもクセになるようなことはありません。

浣腸は、安価で安全。優れた便秘の解消法です。使うことを躊躇して悪化させるより、積極的に使って便秘にならないようにすることが大切です。

浣腸の良さを伝える方法を模索

便秘になる人は増えていますか?

西岡:便秘は、ホルモンの関係で女性に多く、身体機能の衰えから高齢者もなりやすいのですが、高齢化や、運動量が減っていること、ストレスの多い社会になっていることなどが原因で、便秘人口は全体的に増加傾向にあります。最近では、子どもにも慢性便秘が増えているようです。

便秘に苦しむ人たちに、もっと使ってもらいたいと思い、私たちは、無害で即効性のある浣腸を、正しく理解してもらう努力をしています。また、子どもから高齢者まで安心して使える浣腸をさらに追求し、商品を改良することで、便秘問題に取り組んでいきたいと考えています。

排便外来をされている医師の中野美和子先生監修による 子どもの便秘豆読本「便秘のしくみ&解決法」という特設サイトも公開していますので、ぜひご覧ください。

インパクトのある広告を連発!

御社の広告は、クスッと笑ってしまうようなユーモアがたっぷり。それでいてクォリティが高いものが多いですね。

西岡:少ない露出でも、多くの人に覚えてもらえるように、インパクトの強い広告を作るようにしています。キャンペーンも、地元の他の企業とコラボするなど、いろいろと工夫を凝らしているのです。

ムネ製薬株式会社 広告

2013年のキャンペーンポスター。神戸の動物園とのコラボによるゾウのウンチの有機堆肥プレゼント!

ムネ製薬株式会社 広告

2015年のキャンペーンポスター。ウグイスの糞を使った美容石鹸のプレゼント。糞の石鹸で美人になれる!

ムネ製薬株式会社 広告

2018年のキャンペーンポスター。これ以上のインパクトはない!丸出しの「大腸マフラー」のプレゼント。

ムネ製薬株式会社 広告

2019年グッドデザイン賞受賞PRポスター。広告クリエーターのための専門誌『コマーシャルフォト』に掲載されました。

どれも、ムネ製薬の意気込みを感じさせる、インパクトのある広告ばかり。素晴らしいです。

努力とアイデアで画期的な商品を生み出し続けるムネ製薬。今後も便秘の悩みを解決する商品をよろしくお願いします。

ムネ製薬 西岡社長と、モロヘイヤ応援隊 永原隊長。うしろのポスターは、2016年の商品PRポスター。ニューヨーク市のポスター専門ミュージアム「ポスターハウス美術館」に永久保管されています。

便通達人

3年連続受賞の快挙!淡路島の100年企業が便秘に挑む!
ムネ製薬株式会社

腸が変われば人生変わる!「一家にひとりの美腸プランナー」の実現を目指す。
(一社)日本美腸協会

うんち記録アプリで、スッキリ革命を起こす!
ウンログ株式会社