兵庫県上郡町と包括連携協定を結んでいる株式会社青粒は、廃校になった旧鞍居小学校の校舎を借りて、モロヘイヤの洗浄、乾燥、チップ化を行う工場を開設しました。
新工場の名前は「上郡モロ工場」。本稼働初日となる7月20日、メディア関係者や地元住民の皆さんにお集まりいただき、作業工程のお披露目を行いました。
過去30年近く、海外で栽培したモロヘイヤを原料に製品作りをしてきた青粒は、昨年、上郡町にてモロヘイヤのテスト栽培を開始。今年5月には、正式にモロヘイヤ農園「モロ平野」を開園しました。
今回の「上郡モロ工場」開設により、原料の国内調達に向け、さらに1歩前進したことになります。
「モロヘイヤを通じて、愛があふれる健康人生100年時代を実現する」というビジョンを掲げている株式会社青粒の永原豊大社長は、
「農園の近くに加工工場ができたことで、製造方法の試験や改良に取り組みやすくなった。いろいろと模索しながら、より良いモロヘイヤ製品を作っていけるように精一杯努力する」
と決意を表明しました。
元小学校の教室や保健室、校長室だった各部屋には、洗浄機、脱水機、乾燥機が設置されており、当日早朝から社員と地元の有志の皆さんで収穫したモロヘイヤが次々と処理されました。
はじめに虫食いや傷んだ葉、硬い茎を目視と手作業で取り除きます。この作業を含め、洗浄、脱水作業などすべての工程を、当面は青粒の社員が行います。
普段全く違う仕事に従事している社員の皆さんは、慣れない作業に少し戸惑いながらも、
「モロヘイヤ製品を扱っていますが、今までは食べる以外、生のモロヘイヤに触れる機会は少なかった。畑と工場ができたことで、実際に栽培したり、収穫したり、茎の除去作業をしたりすることができ、モロヘイヤ愛が深まった感じです」
と感想を述べていました。
最後に永原社長は、
「洗浄や乾燥は、製品作りの中でも非常に重要な工程。栽培地から車で5分ほどのこの場所で、新鮮なモロヘイヤを使って加工できるのは本当にありがたいこと。この校舎を工場として使うことを町からご提案いただき感謝している」
と述べました。
さらに、今後は栽培方法を研究し、収量や品質の改良を目指すと同時に、加工工程や製造コストなども検証し、生産拡大の可能性を探っていきたい考えを示しました。
「上郡モロ工場」から一体どんな製品が飛び出すのか、期待が膨らみます。